アネモネが咲いた。
寝たきりの母のベッドから、春一番の花を見せたいと１０年前に買った。なぜか白とムラサキを選んだ。
結局、母はその年だけ喜んでくれて、あとは母の仏花になった。
今年、改めて球根を買った。
新しい球根から咲く花は、大きい。赤とピンク。カワイイ色だからと言っても、さみしさが消えるものでもない。
母の祥月。

「春になったら」とタイトルを決めて新しい季節を待ち焦がれていた。
なかなかそうは問屋が。庭の花便りも、もはや、古びて、梅は散り、桃の花は色あせた。
なんと、この季節の移ろいの速いこと。

お彼岸仕事は息子氏。
ことの起こりは、パソコン。
囲碁ネット対局で遊んでいた。よく接続が切れる。
さては、ワタシの棋力に怖気づいたか、接続を切って逃げたか、無礼者め。顔の見えないのをいい事によくあることだ。
ところが、３月の更新し始めても、まぁぶつんぶつんと切れる。
知人のブログの掲示板に書き込みしようにも、３度に分けてやっとのありさま。
ペイントで写真の編集しようにも、途中でぶすん。
原因は我が社にあった。

考えあぐねてあちこち触っていたら、息子氏登場。
結局、お彼岸休みに掃除機じゃ無水エタノールじゃで、パソコンの本体の分解お掃除。直った！
どこかツンとして難しそうな顔してパソコン、お掃除で直るほどの輩でしたか？
古くなるとこれは正解らしい。本体２０１２年購入。ディスプレイは２０年前、最初のまんま。
益々壊されそうな気がしたから、急いでバックアップを取っておいて、ただいまダウンロード完了。
寒のもどりか、気まぐれか、はたまたお彼岸参りのお布施のご利益か。
おかげで、息子氏とは密かに家庭内別居をもくろんでいたのに、それもしばらく解消。頭が上らん春の憂き日。

まぁ、浮かれているご時世でもない。プーチンをやっつけな、なくなった５３万枚のアベノマスクを追求せな。
もはや、ニュースのタイトルに堂々と「アベノマスク」と出るあたり、可笑しい。以前は「いわゆる」などとことわりがついていたのに。 最初が間違うと最後までややこしい。

マット、先月の「やつで」より先に六角つなぎ。中の色糸は、単に相当高かった草木染糸の使い切り。
ギンガムチェックのクッション、これもこつこつ刺繍の仕事。炬燵時期はこういう仕事がはかどる。
それぞれ、ハギレで、アームカバー。
車や自転車に乗ってる人が、腕を覆っているのをよく見るようになったのは、まだ、歴史は浅い。
どっこい、コレ手甲脚絆。母たちは野良仕事に決まって紺で手首のところを赤いひもで結んだ手甲で農作業をしていた。
小学校の学芸会で「安寿と厨子王」をやった時、（もちろんワタシはお姫様なんてやらせて貰えなくて、厨子王。）京への旅姿に、母が、モンペとお揃いの手甲を縫ってくれた。
アームカバーと現代風な顔して、歴史のつわもの。
息子氏のカッターシャツの袖、娘の学生時代のニットのTシャツ（コレがウェスにもならず、今も残っているのが、つらい！）
むらさきにレースをかぶせたのは、娘のウエディングドレスのパニエ部分。
白は故郷の地場産クレープ。ワタシの嫁入りと一緒に。白いとウエディングドレスの手袋みたいになる恐れ。残りものののレースをくっつけてみた。
いずれも、筒っぽに上下、手首にゴムを通しただけ。親指を出す、口が開けてある。
こんだけあったら、今年草に勝つじゃろ。このケチぶりに足元見られて、嘲笑いしてはびこるか。
もちろん、お日様が照れるほど地黒のワタシ、今更の陽射し除けだけど、草むしりの蚊対策。誰か気に入ってくれたら、ＵＶカットの布で縫ってあげよう。
夏の綿、柄物はもう洋服に作る気力なし。処分　処分。古いＴシャツ捨てるのが先じゃろ。お使いものになるし、当面エコバック大量生産の遅れた春日々。